てんりんじ
真徳山 天林寺
曹洞宗の大寺と萱垣稲荷
天林寺は浜松市役所の北方約1キロの丘陵に伽藍を構える曹洞宗の大寺で、室町時代開創の古い禅苑である。文安二年(1445年)に普済寺を開いた華蔵義曇禅師の高弟にあたる傑堂義俊禅師によって開かれた。今日までに五百五十年近い寺歴を重ねる洞門の巨刹として知られている。国道152号線の開通前はこの場所は天林寺山とよばれており、山全体が天林寺の境域であった。現在の伽藍は戦禍の焼失により再建されたものであるが、山門、本堂ともに浜松市内で最も大きな建物である。境内には萱垣稲荷が祀られているが、これは大正から昭和にかけて境内で茶店を営んでいた新村源七と有泉とめのという信心深い二人が、信濃国下伊奈郡鼎村字萱垣(現長野県下伊奈郡鼎町)の願王寺に祀られていた萱垣稲荷を勧請したといわれている。以降、元浜町界隈を中心とした芸者衆や飲食店の人々から諸願成就、商売繁盛のお稲荷様として信仰されるようになった。今日では二月に開かれる初午大祭に多くの人々が訪れ、甘酒や餅投げ、福引などの余興が催され賑わいをみせている。
- 真徳山 天林寺(てんりんじ)
- 静岡県浜松市中区下池川町27-1
- 053-471-6226
- 寺
- 曹洞宗
- 咤枳尼真天
- 商売繁盛、家内安全、交通安全、火盗消除、学業増進、諸願成就
- 咤枳尼真天の札
- http://www.tenrinji.com/
商売繁盛、家内安全、交通安全、火盗消除、学業増進、諸願成就
萱垣稲荷
本堂前庭の西側にあり、「萱垣稲荷咤枳尼真天」と染め抜かれた赤いのぼりが林立する。