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かんろじ
法雨山 甘露寺
桃山方式の伝統を伝える優美な中門は必見
法雨山甘露寺は臨済宗方広寺派の古刹であるが、古来は真言宗の流れを組む寺であったとされ、大変優美な歴史を秘める名刹だったことが『浜名郡誌』所収の「甘露寺縁起」に記されてある。実質臨済宗の寺として歩み始めたのは室町時代である。また、徳川家康が浜松城在城中にこの寺を訪れ、本堂前の梅を観賞したという伝承ものこっている。甘露寺の中門は文化財の指定を受けている桃山方式の技法を伝える優美なもので、流れるような美しさを兼ね備えた市内有数の仏閣建造物である。江戸時代の中期には遠州地方の代表的な国学者や歌人がこの甘露寺に集い、歌会を催したといい、賀茂真淵やその師である杉浦国頭、柳瀬方塾らとともにこの中門をくぐったに違いない。何とも歴史的ロマンの世界に引き込まれそうなエピソードである。
  • 法雨山 甘露寺(かんろじ)
  • 静岡県浜松市東区中郡町1026
  • 053-454-5320
  • 臨済宗
  • 釈迦牟尼仏、地蔵菩薩
  • 諸願成就、商売繁盛、芸術の神様、進学成就
  • http://www.kanroji.or.jp/
諸願成就、商売繁盛、芸術の神様、進学成就
甘露寺中門
応仁の乱や、元治元年に火災にあうが、中門は焼け残る。古式の様相と技法が残り、質素な中に力強さが息づく歴史的建造物。